第一日目(夜)〜第二日目(朝)


9月1日
(第1日目)
21:00 駅の横で寝ようと試みて数時間・・・まだ寝られない。
町の電飾が明るく、行き交う人やタクシーがうるさくて全然落ち着けない。
とりあえず自転車のメンテナンス(オイル注しと空気入れただけ)を終わらせて
仕方ないので、地図を開いて今後の予定を決めることにした。
ん〜、当初の予定だと明日中に勝浦までか・・・
地図を指でなぞっていると「ん?なんじゃこりゃ!?」
なんと鴨川〜勝浦間がトンネルだらけ!うわ〜、思いっきり気がつかなかった(^^;)

前も述べたように自転車旅行でのトンネルは非常に危険なのである。
しかも、当初の予定通り行くと2日目の夕方にトンネル地獄を走行する可能性が・・
ただでさえ危険なトンネルを夕方走行はヤバイ!!

9月1日
(第1日目)
21:30 「こーなったら仕方ない!やるっきゃない!」
ってな訳で前回もやらなかった初の夜間走行へ!
夜間走行には危険が伴う。
視界の悪さは勿論のこと、車は空いてる道を猛スピードで走り抜ける。
「今回は『3日までに大原』って制限付きだから仕方ない」
所々痛む体に鞭打ち自転車にまたがる。
なんか夜間走行っていいかも☆ 車は少ないし、涼しいし、なんか走りやすい。
「なんだ、前回もやれば良かった(^o^)」なんて思いつつ自転車を走らせる。
これから起こる様々な出来事など想像もせずに・・

館山からは山を通る国道は避け県道257号線にのった。
この道路は殺風景な道路で、車が全くと言ってイイほどいない暗い道だった。
右手には海、左手には森という道で、灯りといえば所々ぽつんとある電灯のみ。
自転車のライトがないと道が見えないって感じの暗い道。
しかも夜の海はなんか不気味。昼間の鮮明な青とは大違いで海は黒い塊の様になっている。
波でその塊がうねり、波音だけが静かに響いている。。。

と、自転車が洲崎灯台に差し掛かろうかという その時!
「ゾワゾワッ」と全身に鳥肌が・・服装は長袖・長ズボンのままなんで寒いわけじゃない。
「ん〜なんか嫌な予感がする」。俺は霊感とか多分ない方なんだけど
この道には何かいるって感じがした。

案の定・・というか何というか・・第1村人?発見!
バス停なのだろうか?ベンチに座る母親らしき人と子供が1人・・
とりあえず、目を合わせたくないので猛スピードで通過・・
その後も、昔の警官のような服を着て直立不動で佇むおっさん。
人ではないが、何もないのはずの電灯の下で揺れる影・・etc.etc.
うざったいくらいの気配を感じつつ自転車を走らせる。
だいたいここら辺は墓地やら寺やら神社が多すぎ。そりゃあ1匹や2匹いるだろ( ̄∇ ̄;)

9月1日
(第1日目)
22:30 「こんなところでパンクしませんように」なんて祈りつつ走行していると、
電灯もない真っ暗な暗闇の中に なんとも不気味な井戸発見!
とりあえず何か写らないかな?と思い、写真を撮ってみた。
さすがに中を覗く勇気はありませんでした(←腰抜け)
帰ってから調べたら「矢尻の井戸」って名前で、別に心霊スポットでもなかったんだけどね(^^;)

その後、今までずっと立っていた鳥肌もおさまった。
「はぁ〜今までのは何だったんだろう?」なんて思いつつ、
暑くなってきたので半袖・半ズボンに着替え、夜の静かな道を軽快に進む。
そして再び国道410号線に乗り換え、白浜町に到着!
そろそろ眠たくなってきたんで都市部(明るいところ)があったら寝ようと走ってみた・・・
明るいトコないし!仕方ないので、しばらく走る。

と、そこで
ここでハプニング其の3! 大アクシデント!!
結構なスピードで走行中、突然前輪がロック!
ブレーキは?・・・いや、ブレーキなんかかけてない・・なんで???
なんて思った瞬間に自転車は前のめりに転倒!
とっさにハンドルから手を離し、ヘッドスライディングするように前方へ・・アゴから着地!
足はペダルのところにあるままなので、そのままエビ反りに・・
しかも、回転した自転車が上からダイブのおまけ付き!!

自転車は荷物を積んでるから、かなりの重量。
すぐに状況の確認!
手は・・擦り剥いただけで・・動く。足は・・異常なし。腰・・多少ひねったが動く。
アゴ・・「ん?血が出てる・・出血は少ない!大丈夫!軽傷!」

ふぃ〜、こんな人のいない真っ暗な道で大怪我しなくて良かった。
転倒の原因は、暑くて脱いだ上着を自転車の前方に結びつけておいたんだけど
それが前輪に巻き込まれたようである。
かなり強く巻き込まれていたみたいで、ブレーキを外しタイヤの空気を抜いて上着を外す。
転倒の衝撃でブレーキレバーが曲がってしまった。
気分良く走っていただけにテンションがた落ち。。。(_ _。)
恥ずかしい話かなり帰りたくなった。

真っ暗な所で一人で修理、誰も助けてくれない、励ましてくれる人も同情してくれる人もいない。

こんな時である。逃げたくなるような孤独感を感じるのは・・
「自転車も壊れたし怪我もしたんだから、これを言い訳に自転車旅行やめようかな?」
なんて情けない考えが頭の中に何度もよぎってくる。

前回の旅行でも感じた孤独感と自分への逃げ言葉・・・これに従えば楽になれる。
よくニュースで、「いじめられて自殺」なんてのを目にすることがある。
昔、旅行に行くまでは「いじめられたくらいで死ぬなんて弱いからだ。」なんて考えていた。
でも旅行で真の孤独ってのを体験してから、いじめられてる人がこんな孤独を感じてるなら、
自殺したいって気持ちも何となくわかるなって思った。
もちろん自殺するという選択肢は俺にはないけど、それくらい、この孤独は半端じゃない。

前回は、食事をあまり摂らなかったことなどもあるが、この孤独感にやられ失敗した。
2度も負ける訳にはいけない!
今回の目的は、自分に勝つこと!
しぼんだ気持ちを奮い立たせ、再び自転車を進める。

9月1日
(第1日目)
23:30 途中に見つけたコンビニでアイスを買って休憩。
本格的に眠たくなってきたので地図を見ながら今日はどこで寝ようかと一人会議。
「ん〜、やっぱ「町」じゃなくて「市」じゃないと寝床ないかな?」という
あいまいな結論で一人会議終了。再び、真っ暗な道を走り続ける。
とうとう時計は深夜0時を過ぎ9月2日へ・・・

はぁ〜眠い・・その後、自転車は千倉町へと進行!
丸山町から県道297号に入り、和田町突入。
そこから国道128号に乗り換え、ついに鴨川市到着!!
やっと「市」だよ。寝られるトコあるかもしれない。
9月2日
(第2日目)
2:30 期待通り、鴨川市に入ってすぐ「道の駅 鴨川オーシャンパーク」ってのを発見!
「これで眠れる・・zzz」。念のため寝る前にトイレの鏡で怪我の確認。
長さ1.5センチくらいの切り傷・・血は止まってる。良かったぁ〜・・
ふと、「井戸の写真撮ったりしたから、あの事故は幽霊の仕業かな?」なんて思ったが、
この程度の嫌がらせしかできない霊なら気にする必要ないな。ヽ( ´ー)ノ フッ
(あの自転車事故がきっかけで、気合いを入れなおしているのでかなり強気になっている)
今日の寝床は、石造りのテーブルの上。今日はいろいろ疲れた1日だった・・お休みなさい☆

To be continued・・・


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